アラズヤ商店

日々のナマキズ

理容師? 何やそれ

理容師なんて、マジで終わってる

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道々で見かける理容室、つまり”床屋さん”は、……期待値が低い。

 

いきなり衝撃的に失礼なことを言ってしまうが、別にいいのだ。

かく言うあたしこそ、正真正銘の”理容師”だからだ。

 

つまり、ただの自虐だ。

何か文句があるかい、そこの若者。

きみだって、”床屋”なんか大っ嫌いなんだろう?

おしゃんてぃーに目覚めたあの日から、きみは美容室のあの子にドキドキしてばかりいるんだろう?

そんな場所に身を置く自分自身にこそ、バクバクしてるんだろう?

いいさ、気にすることはない。

あたしもおしゃれでかわいいあの子のことは、食べちゃいたいほど大好きさ。

きみは何も悪くない、イヤ、むしろ健全というべき存在さ。

 

つまり謝るべきはこのあたし、”理容師”という期待感の無さを職人魂にまぶしてカチカチに素揚げした昭和の執念丸出しのベビーパウダー臭い角刈り脳こそを、その時代錯誤こそを詫びるべきだと、今になっていよいよ猛烈に反省しているんだ。

 

猛烈なる自省の日々を暮らしているんだよ。

わかってくれるだろうか、そこのきみ。

 

理容師なんて、北京原人だよなあ。

 

 

コンビニよりも、信号機よりも多いんだってさ

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キツいよ母さんマジで。

コンビニなんてそんなにしょっちゅういかないし、信号なんて許されるなら無視しちゃいたいものなんだよ母さん。

つまり、そんなのよりたくさんあるなんて、何だか鬱陶しいよ。

もう何が何だかすっかりわからなくなっちゃったよ。

ただあたしはどっちかっていうと、男の人より女の人の髪を切る方が楽しかっただけなんだよ。

 

だって、長いじゃん。

 

男の髪って、短いじゃん。

なんか、つまんないじゃん。

面倒くさがりが多いし、面倒くさがりじゃない奴は十中八九ナルシストって相場は決まってるし、何だかモーレツに面倒くさかったんだよ母さんマジで。

 

でも、困っちゃったよ。

つるつるサラサラとか、ダメージレスとか、女の人の髪事情って何だかめちゃくちゃ詐欺まがいばっかなんだよ。

願望詐欺っていうか、違う、もうほとんど宗教だよ。

 

女の人の髪のハナシって、つまり宗教みたいなもんなんだよ母さん。

ヤバいよ、キモいよ母さん。

そんなものが、コンビニよりも信号機よりも街にひしめいてるっていうんだよ?

どうかしているよ、そんな欲しがりな世の中って。

みんな、めっちゃ金持ちじゃんか。

夢見がちじゃんか。

願望ばかりだよ。

もうグダグダのパラダイスだよ。

 

めっちゃうらやましいよ母さん。

コンビニは時短営業とか、めっちゃ余裕ぶっこいてるし、年寄りは余裕で信号無視だよ母さん。

 

もうどうしたらいいかわかんなくなってきちゃったんだよ。

 

 

 

あたしはダサい

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ダサいので、理容師になってしまいました。

気が付いたらなっていたので、ほぼ運命でしょう。

ですが運命に逆らって、すぐに辞めてしまいました。

正確には、免許を取った途端に半年くらいで辞めてしまいました。

そうです、お礼奉公をぶっちぎったサイテー野郎です。

後ろ足で砂かけクズです。

 

だって、免許取ってもちっとも仕事させてくれなかったんですもん。

死にますよ、精神。

いや、労働意欲。

いやいや。

 

だからって、恩をアダで返したらイカンよな。

 

わかっとるよ。

だから何だか、いろいろ地獄を見てきたのだろうさあたしは。

罰当たりなのさそうさそうさ、わかっとるよ。

 

でも、やっぱり思うのさ。

理容師だけやってたら、女の人の髪なんて切れなかったよな、ってなー。

ハサミ、タテに使うことなんてそんなにやらなかったろうなー、ってな。

 

美容の世界にも触れて、打ちのめされてマジでよかったとは思ってるんですよ。

マジで。

 

 

”おしゃれ”って価値観、何かむしろアレじゃね。なんて。

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おしゃれになりたい。

そう思って、ヘンな切り方ばっか覚えました。

ベーシックカットは、もはや積極的に適当。

 

っていうか、キッチリ切ると余計手間掛かるし、印象カタくなるし、つまりあんまりいいことない。

高校生がお友達同士で切りっこするのって、つまりそういうことなんじゃないの? なんて案外マジで思うところもあって、そんな頃からやっぱ”職人”とか、マジで意味あんの? なんてサイテーすぎることも思わないでもなかったりしたんだな。

 

まあ、そんなものは誤解でしかないんだけども。

 

だからって、所詮おしゃれは、キツいです。

何せ、願望ばかりなものですから。

クセ毛はまっすぐになりたい。

まっすぐはパーマに。

黒は明るく、明るいものはさらに華やかに。

願望は尽きない。

 

尽きないけど、髪には限界があるんだな、悲しいことに。

当たり前なことに。

けれど、この世界は言うのさ。

 

”ダメージレス”

”髪質改善”

 

お客さんの願望は最高潮。

髪のハナシはもはや。”宗教”じみてきたのかもしれない。

マジでサイコー。

なんとかペッパーサイコー。

 

 

……そういうの、マジで興味ないんだよなー。

マジで。

 

 

まじでムカつく。

 

 

あたしは何がしたいのさ

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床屋なのに、ヒゲが剃れません。

昔から嫌いだったし、嫌いだからヘタだったし、他人の肌に直接刃物を当てる緊張はお金をもらっても欲しくないタチだったものだから、お医者さんとかには本当に尊敬しかない。

何しろ、おっさんに顔面スリスリ撫でられて嬉しい人いますか? っていうガチすぎる疑問がいよいよ冷静に食い込みすぎて疑いなさすぎくらいにやっぱ、ヒゲなんて自分で剃ってくれたまえ、と普通に思うのさ。

プロ失格上等。

あたしは”理容師”という資格に後ろ足で砂をかけたはぐれ者です。

 

 

つまり、ヤキが回った(←死語)

 

フタを開けてみたら、理容師でも美容師でもなかった。

免許は理容師だけど、ヒゲ剃り出来ない。

女の人の髪は切れるけど、メイクとかわからない。

 

一体、何モノやねん。

何モノでもあらへん。

 

ただ、髪切るの好きなだけの人やん。

何やそれアホか。

 

 

 

違う。

あたしは所詮、”理容師”だ。

免許にそう書いてある。

ヒゲ剃れんけどもな。

角刈りとか、意味わからんけどもな。

 

 

そんなあたしなりの”理容師”という働き方改革を、今さら考えているのさ。

 

だって仕方ない。

自分なんか、アテにならへんもんな。

 

理容師なんて、オワコンなんやもんな。