アラズヤ商店

日々のナマキズ

”ダサい床屋”に今こそなりたい

アイ アム おテンテン

 

みんなに嫌われてしまうかもしれない。

 

そうはわかっていても、抑え難い衝動というものはよくあることだ。

まして、あたしのようなおテンテンなタイプの人間は、それがただの勘違いだったりなんかしても後先考えずに”まず実行っ”することが、ともかく現代的かつクリエイティブなマインドだと甚だ勘違いしてはばからないものだから、結構大変なことだ。

 

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ダサい床屋になりたい

 

そんな衝動が、止まないのだ。

完全に病んでいるかもしれない。

ヘンな韻を迂闊に踏みたがって躊躇なく踏んでしまうあたり、とっくに病んでしまっているっぽい。

 

だが、なりたいのだ。

 

全てはラグビーのせいだ。

そんな言い方は意味がわからなすぎて、馬鹿なのかと思われかねないから言い直すと、ラグビー日本代表の皆さんのせいだ。

わざわざ言い直してみた甲斐のなさが我ながら甚だしい。

文脈が些末に破綻している。

少し疲れているのかもしれない。

 

だが、なりたいのだ。

あたしは性格がしつこい。

 

 

みんなが行く

 

のだ。

 

最悪である。

何がって、ラグビー日本代表の皆さんが、こぞっておしゃれな床屋さんに足繁く通うのだ。

 

うらやましい。

そして、床屋なのに何だかすごくおしゃれっぽいではないか。

ものすごくむず痒いんだぜ、この感情は。

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最悪なのは、ラグビー日本代表の皆さんのことではない。

”あの店に行きたい”と、実は咄嗟に思ってしまった感じの、あなたのことだ。

 

そしてそれは、もしかしたらものすごくカジュアルな”大衆の体臭”なのかもしれない、ということだ。

匂うのだ、つまり。

 

なぜなら、それはこれまでのあたしの歴史を根底から否定しかねないマジカルかつケミカルな”大衆操作”の予感を思わせるからに他ならない。

 

全てを否定されてしまいそうな予感に、あたしは打ち震えている。

 

あの感動的な日本ラグビーの躍進に、あの興奮に打ち震えていたはずなのに、このむず痒さは一体どうしたことなのか。

 

 

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どうも、”ゾンビー・床屋”です。

 

資格は床屋ですが、わりと美容っぽいことを営んで生きて参りました。

だって、ヒゲ剃りがイヤだったんですもの。

パンチパーマとか、いつまでそんなもん誰がやりたがるねん、ってまじで思ってました小僧の頃から。

 

免許取ってすぐに美容に逃れた薄情者です。

どうか嫌ってください。

 

”床屋はダサい”って、嫌ったのは誰ですか?

 

はい、あたしです。

 

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それなのに、何ですか皆さん。

”あのお店に行きたい”って、いきなり。

 

あのお店に恨みはない。

っていうか、むしろカッケーな、尊敬しちまう、ってイライラしてます。

もちろん、あたし自身についてです。

軽く死にたくなるほどに。

 

 

おまえら、無節操すぎなんだよ

 

反動がキタ。

おテンテンなので、かなり強烈なやつだ。

 

”ダサい床屋になりたい”

 

かなり、絶望的なやつだ。

しかしながら、今モウレツに店先でサインポールを回したい。

あの、赤と青と白がぐるぐるする、みんなが大嫌いなやつだ。

おしゃんてぃー退散っ、みたいなやつだ。

これまで世の均衡は、あいつによって保たれてきたと言っても過言ではない。

まさに、”ダサい”の門番だ。

 

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おまえら、なんとかペッパーが好きなんじゃなかったのか。

床屋なんて大っ嫌いだったんじゃなかったのか。

 

つまり、あたしはそんな軽薄な怒気に包まれた如何ともしがたい感情を思いついてしまったのだ。

 

 

いかちいラグビー選手たちと、貫かれたバーバー・インテリジェンスが、一糸で結ばれてしまった。

完ぺきに貫かれた同士のヤバいやつだ。

 

世間はそんなヤバさに、一瞬にして心を奪われてしまったのに違いない。

 

あたしはそこに加われるはずもない自らの軽薄さにこそ、むず痒くもてあそばれているのに違いないのだ。

 

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あたしンちは死ぬほどダサい

 

あのアニメのことではないから勘違いしないでほしい。

あんなにほのぼのとした世界が、ダサいはずはないではないか。

どうか勘違いでイライラしないでほしい。

 

イライラしているのは、あたしの方なのだから。

 

 

もう死んだ方がいい気がしている。

それはもちろん、”床屋”として死ぬべきだ、ということに違いない。

貫けなかった者としての悲しみ、ということだ。

 

ということだ、ではない。

何を格好つけているのか、アホなのかあたしは。

 

 

あたしはもはや何者でもないのかもしれない。

 

資格は床屋だが、ヒゲを剃りたくない。

女性の髪を扱えるが、そもそも美容師ではない。

 

あたしは、何者なんだ……?

 

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ええい、鬱陶しい。

まじで自分、鬱陶しい。

 

 

何だかムカつく。

馬鹿だから、正直に言ってしまう。

”おしゃれなら床屋でもイイ” と思えてしまうおまえらにムカついている。

そして、もれなくそんな感じであるあたし自身にこそムカついている。

おまえらにムカつくのは、”ついで”くらいで勘弁しておこう。

いえ、すみませんでしたいきおい何だかおかしなことを言ってる。

なんだかつい。

 

 

天邪鬼なんです、昔から。

 

だから、みんなが”おしゃれな床屋”とその価値を認めたがるなら、床屋としてむしろダサくなりたい。

まじでそう思ってしまうのだ。

かなり、重症な感じの勢いで。

 

 

”ダサい床屋”に、今こそモウレツになりたいと思っている。

 

ボロ臭いサインポールを何処からか見繕って、ぐるんぐるん回したい。

そんなものを名刺代わりに、”おしゃれな床屋イイ”なんておまえらのクソサブい感性を散々遠ざけてしまいたい。

 

 

これはけっこうまじな心境のハナシだ。

あたしという愚かさのハナシだ。

 

 

絶望的だ。

全然商売になんか向いてないじゃないか。