アラズヤ商店

日々のナマキズ

アホだ。自分ばっかのことなんか全然つまらなかった。

実力は少しもないくせに、やることなすこと何かとこだわりのようなことを言いたがるのは、能率の悪い馬鹿によく見る特性だと思うのです。

 

大したこだわりなどないくせに、いざ何ごとかを始めようとすると突然、何ごとかカッコいい感じにしようとか、センス良く研ぎ澄まされた感じでなければならないとか、少なくとも凡の人程度ではない感じに仕出かせなければならん、的な、実にしょうもない見栄のようなことを思いついては、脳内に力こぶをこしらえようとするのだ。

 

 

つまり、あたしのような人間のことなのだけれど。

 

 

 

実にお恥ずかしい。

しかしながら、本気でそんな感じであったのだから仕方がない。

何なら、割と人並みよりはおしゃれそうであったり、センスがよさそうな印象は持たれがちなほうではあったはずで、自分でそんなことを言ってしまうほどにはのぼせたようなことを仕出かし続けてきたものなんである。

 

実にお恥ずかしい。

 

 

大切だと、思っていたのだ。

これでも。

 

つまりは”世界観”だとか。

口に出すだけで荒縄で首をくくってすり切れたような血をにじませながらぶら下がって死んでしまいたいようなことを、ずっと憧れて信じ続けてきたのだ。

だって、こんな性格だもの、まじで仕方がないのだ。

 

 

しかしながら、近頃ようやく、まじでようやくそんな自分のことが、まじでつまんなくてイヤになってきたのだ。

まじでまじでと年甲斐もなく繰り返してまじで申し訳ない。

まじでいやになったのだ。

 

 

あたしは何かと自分でやりたがるタチなものだから、お店の内装などもアレンジなどはすべてDIYでやり抜けてきたのだ。

壁もぶち壊して部屋のレイアウトを変えてしまう程度には、やってきたのだ。

そうして楽しんできたのだし、お客さんにこそ楽しんで、くつろいでほしいと思っていたのだ。

これでも。

 

しかしながら、何だかイヤになってきた。

よーく考えてみたら、何だかまじでイヤになってきた。

だって何しろ、あたしがたったの一人で何かをこだわったような、格好つけてみたような、サービスにこだわってみたようなことをしてみたところで、何をやってもそれはお客さんにしてみればいつも通りのただの変化でしかないからだ。

「すごいね」

「おもしろいね」

「器用だね」

などといつもお褒めの言葉をいただき、尚且つあまりにもしょっちゅう変わるものだから、くるたびになにかが変わっていることは、ただのよくあること、としてお客様の中でもすっかり標準化してきてしまった気がするのだ。

 

DIYって、楽しいけどめっちゃ面倒くさいんだぜ。

面倒くさいことをわざわざやるってことは、それなりにパワーとやる気がいるんだぜ。

気力が充実しないと、そんなことわざわざやる気になんてならないんだぜ、普通の人間というものはさ。

 

というわけなのだけれど、それがいつの間にかそれほどの意味も価値も面白みも持たなくなってきている気がしてしまったのだ。

それはなぜか。

 

 

答えはカンタン。

あたしが一人ばっかでこだわったような、意匠を凝らしてみたようなつもりでいたところで、お客さんには所詮、他人事でしかないのだ。

 

 

おかしなことを言っているだろうか。

お客さんはお客さんとして、お店に来てくれる存在なのだから、ある意味他人という立場にあることには違いないのではないか。

もちろんそうだ。

そうなのだけれど、たぶん違うのだ。

あたしが勝手にそう思っているだけのことでしかないのかもしれないのだけれど。

 

 

勝手に思うことでもいいのである。

何しろ、つまらないと、ハッキリ思ってしまうのだからこれはもう仕方のないことなんである。

いや、ずっとそう思い津つづけてきたのだから、仕方がないのだ。

 

 

これから、新たなお店作りを始めていこうと思っているのだ。

その第一弾として、お客さんに絵を描いてもらうことにした。

見せの壁に、ペンキで、気の赴くままに書いてもらう。

どうしてそんなことをするのか、意味は自分でもわかっていない。

しかしながら、何だか名案のような気がしてしまったのだ。

 

 

先週から早速はじめてみた。

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最初のお客さんによる第一筆目。

快く書いてくださった。

しかもかなりノリノリで。

楽しいと、かなりの好評だった。

 

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三日目にはすでにこんな感じ。

あたしも一緒になって描いてみたりしている。

何かの絵に見えてくるのだから不思議だ。

 

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バンドの後輩のよしおが調子に乗って、大変なことになった。

雰囲気もテーマもあったものではない。

近しい分、楽しむ幅の振れ幅もデカい。

かわいいやつだ。。

 

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一週間やってみたら、こんなことになってしまった。

わけがわからない。

まじで最高である。

楽しいっ。

 

 

表から丸出しのように見通せる壁だから、店の前を通る人たちにも目に入る。

まあまあ、ヤバいじゃないか。

短期間でのこの変化は、関係者以外を完全に遠ざけるパワーに溢れすぎている。

気になればなるほど、遠ざかる。

 

 

そうなのだろうか。

もっと気になれば、もっともっと気になれば、むしろ何らかの効果を生んでくれるかもしれない。

興味に変わるかもしれない。

あたしはまじで、そう思っている。

遠ざかったところから、わざわざ飛び込んできたくなってしまう人を待ちわびたいような気分でいるのだ。

 

こんなもの、何とかペッパーでなんか自慢できない。

まじでムリだと思う、こんなわけのわからなさは。

 

 

そういうことを、やっぱりやりたいとずっと思い続けてきたはずなのだ。

そんなことを、ずっと一人ばかりでやり続けてきたんである。

とんだ阿呆だったのだ、あたしは。

 

 

これに飽きたら、今度はお客さんと何をやろう。

どんなお店にしようか。

まだわからないが、どうせならお客さんに相談してみようか。

 

仕出かす一員として、これからの企みにコミットしてもらおうじゃないか。

 

 

と、そんなことばかりを考えている。