アラズヤ商店

日々のナマキズ

光であって、ブスではない

世間をあたしのつぶらな視界(視界ですよ、あくまで)で眺めるだけでも、ついつい憧れてしまうような方々は次々と現れるもので、一体何食ってそんなに活発ににょきにょきと生えてくるものなのかと、せっかく好きになったはずのものも迂闊にツイッターなんかフォローしてしまって日常的にリアルに充たされ情報ばかりを受け取り続けてしまうと、わかりますよね、そうなんです何だかむしろ苦手な人みたいに思えてくるんですから不完全燃焼人間っていうのはよほど自分のことが可愛いんでしょうね、まったく性格サイアクなことなんです我ながら。

 

 

そういった感情のことを世間では何という言語表現に落とし込んで侮蔑するものなのでしょうか。

尊敬からの、苦手。

憧れからの、何となく鬱陶しい。

対象とされる立派な方々には何の落ち度もなく、しかしながら繰り返す失敗の如く手こずるこの感情とは如何に何と申したものでどんな言語や単語あるいは慣用句に落とし込んで忌み嫌うべきものなのでしょうか。

 

 

 

そんなことはくそどうでもいい。

 

今朝の目覚めはやけに、つぶらな視界のはずがやけにクリアで、廊下の面もサイドボードの天井も仏壇もテーブルも金魚の水槽に至るまで、何だかやけにつるつると視線がすべることすべること。

昨日は健全に執念深い一日だった(朝に若干のイレギュラーあり)ので、気が狂ったような掃除などした覚えはありませんし、決まり切った掃除のみで、あっ、そういえば手持ちのちっさい掃除機がやけに吸わなくなってここのところムカついていたんですけど、本体ではなくノズルの方をがしごしほじくりまくったらごそりと(濁点過多にて)つまったほこりのかたまりがずるずると(ひらがな過多にて)出てきてすっきりと、とはいうものの所詮ホムセンのPB家電なので高は知れているんですけどそれにしてもここのところの不調からは明らかに脱したレベルでの吸引力を取り戻しまして(読点不足にて)、朝の些細なお掃除が些か快適になりましたが視界がつるつる滑ることには所詮関係なさそうなので特に関係ないこと書きましたすみませんでした。

 

 

ただ、一番に想像するには、”春か……。”と言ったような気がしないでもなく。

 

光の色というものは確かにあるというのがあたしの持論的感覚という名の観察的感性における分類的次元に基づく知覚的心象による思想の萌芽、とでも申しましょうか要するに、そんな気するよね、といったただの印象のハナシなのですが何かおかしなこと言ってますか、誰かついてきてますか。

 

 

例えば、午前の光と午後の光。

その違いにぐるぐると喉を鳴らして暮らした最盛期は恐らく高校時代とかそのあたりのことで、午前の透き通るような陽射しに鬱々と怠け心を生やしてついうっかり、ハイスクールをサボタージュすることをパーミッションするべくジャッジを下すまで延べ三分と少々、進入するべき校門を華麗にスルーすること十分後、向かうべき場所の気配のけの字も掻き消えているべきはずもない場所にてホッと一服(想像にお任せ)、”清々しいぜ”と独りごちる瞬間のあの開放的な光の色こそ忘れ難き午前の光”レモンイエロー”

”この瞬間の充実のためにこそ、ハイスクールをサボタージュしている”というすっからかんみたいな興奮、身に覚えはありませぬか。

そうですか、誠に健全な青春であられましたことでありますな(日本語)

 

そして枯れ落ちるが如く瞬く間にその鮮度を失う頂点より西へ傾き始める憂鬱なる午後の陽射し。

”あと四時間もすれば、他の誰とも変わらねえ。この特権が消え失せちまう”と朝を迎えるドラキュラの如くもろく疲弊し始める左の手にはついさっき喫茶店で食べ終えたばかりのサンドイッチの残り香が。

”日が暮れちまう。また一つ墜落しちゃうんだなこの夕日と共に”などと馬一頭猫一匹共感も生まないクレヨンの落書きみたいなセンチメンタルを極楽の脱走というただの一日分だけ腐らせながら、”明日もこの調子で”なんて懲りずに誓う心に重い午後の陽射しは気の抜けた”ブラッドオレンジ”

”青春のセンチメンタルはこんなにも孤独に身に付けるはずのものだろそうじゃないのかっ”(松陰寺風)なんてくその共感もあったもんじゃないですよねわかってますってば。

 

 

光っていうものは何しろ最初のことらしいですし、”光あれ”と叫んだのは誰だったか、岩戸に隠れて光を失くしたのはいつのことだったか、ととにかく物語も歴史も宗教も主役は何かと光好きで、ぴかっと光ると何ごとかが起きてきたのが神の歴史、人の歴史といった側面において、あたしは裸踊りも惜しまなかったアメノウズメノミコトが好きですし、滝の如く地上に降り注いだとされる瀬織津姫の少しも明かされない所詮感じるしかないその恒久的真実的存在が大好きですし、東半分すっぽりと抜け落ちたような富士山から向こう側でかつて存在した神さまの話もまた光と無縁であることはおよそ考えづらいことなのであろうと想像するに、”日出国”などと高らかなる見栄などぶち上げるまでもなく、どうしてそれはまっすぐに育たなかったのであろうと心痛く今日この頃の世間の在り方をその一部として身を切るような不安に苛まれつついやいや、おまえレモンイエローとか言ってたよね? ブラッドオレンジとかってアレ何? なんてそうでした、あたしはちっともすくすくとまっすぐになんてこの国で育った覚えなんてこれっぽっちもなかったんでした何言ってんでしょう恥ずかしいですね。

 

 

それにしても、人を殺したいなどと思ったことはないのだし、この世の終わりを願ったことなんて一度もない程度にはすくすくと育って今日があって所詮ろくでもないことを書き綴るヒマをこれ幸いと過ごしているのだけれど、何だか信じ難いですよね、あたしの部屋から見上げる空はめちゃくちゃ澄んだ青で、世界中が怯えるよくわからないへんなものが紛れ込んで人を殺しかねないなんて、何だか猛烈にタチの悪い嘘とか変態趣味くらいにしか思えないですよね、何しろこんなに未だにあたしの視界はつるつると滑って滑って仕方ないんですからどっかおかしいんですかね、昨夜は九時に寝て十二時に起きて六時に寝て七時に起きました。

鳥か、と。

 

ただの寝不足ですね。

いや、生活リズムの悪循環が見させるバッドトリップですね。

 

でもなんか感じ悪くないのでもしかしたらこっちのほうが合ってるかもしれない気がするし、今日も二度寝に性格の悪い守護霊さん(仮)二号さんが登場した模様。

みすみす変な就職を促されて何言ってんだかわからなかったあたしは正々堂々と、「そんな思いまでして滅多に働くもんじゃないっすよ」と嘘もまぎれもなく言い放って守護霊さん(仮)二号さんは青紫みたいな顔色に化けてめっちゃ怒ってました。

どんなバッドトリックですか。

そんなもんが守護霊さんのはずはないあんなブスなはずがないと、きれいさっぱり受け流してまったく視界がつるつるつるつる滑りまくる朝なのです。