アラズヤ商店

日々のナマキズ

タイトなメッセージは懲りない

【コロナ対策実施中‼】

 

なんて、ウチのお店のことではないんですけど。

 

 

何とかペッパーを定期で観察してしまう悪癖をすっかり飼い慣らしてしまっているアラズヤなのですが、やっぱり気になる”そんな”ワード。

 

【コロナ対策実施中‼】

 

 

何とかペッパーの担当者におススメでもされるのかどうなのか、そんなメッセージを全面に打ち出すサロンさん続出してます。

経営努力ハンパないです。

アタマが下がります。

 

 

ならば遅れを取ってはならぬとアラズヤも、となるべきところではありますまいかしかしながら……。

 

アラズヤの性質をご存じの方なら、恐らくはご納得いただけましょう。

そうです。

”そんなメッセージ、肩こっちまう”

なんであります。

 

 

こんなご時世でありますから、”コロナ対策”は場を興す者として間違いなく善処。

お客さんをお迎えするに当たって、然るべき配慮であることは誰しもが疑いなく望むところ、要求するところでありましょう。

もちろんアラズヤも、……アタマの隅っちょばっかにはないこともありません。

 

などと、またしても自ら誤解を招きたがるような言い方を。

 

 

 

【コロナ対策実施中‼】

 

そのメッセージの目的は、何ですか。

あたしはそれが、つい気になってしまう。

いや、そればかりが気になってしまう。

何しろ、あたしは本音ばかりが気になってしまうタチだからだ。

 

お客さんの安全安心のためなのか。

ならば、感染した際に何らかの責任を取る覚悟あってのことなのか。

無論、そんな義務も責任もあったものではないはず。

あるいは、お店やスタッフ、自分自身の為なのか。

ならばお店を閉めればいい。

自粛なる正論に付き従えばいい。

そうしないのは、休みたくない事情がそれぞれにあるからではないのか。

 

【コロナ対策実施中‼】

 

一体、何のためなのか。

 

 

どうして今、苦しいのか。

対策を打たねばならないのか。

すべてはこの未曽有の事態によるもので、仕方なく立ち向かうより他にないだけなのか。

 

 

生意気なことを言ってしまうと、実はあたしはそうとは思っていない。

むしろ、いいキッカケになったとさえ思っているのかもしれない。

なぜ断言できないのかと言えば、誰しもと変わらずアラズヤもまたこの先の展開には不安を感じているからだ。

 

ただ勘違いしてほしくないのは、その不安はつまりかなり積極的な野望によって炙り出される種類のものであるということだ。

 

【コロナ対策実施中‼】

 

あたしはごく個人的に、そんなメッセージには親しめないタチのものだと思っている。

あるいは、そういったメッセージによって効果をもたらしたがる、目的を繋げたがるような未来を生きたがるタチのものではないのだと思う。

 

しかもそれは、この度の事態に対していよいよ思い知ったようなことなどではない。

これまでもずっと、思い続けてきたことだ。

【コロナ対策実施中‼】

それがメッセージになり、信頼を獲得し得る理由になる関係になど、あたしはこれっぽっちも興味がない。

乱暴な話であることくらい、十分理解している。

単純に好き嫌いとか、得手不得手のような話には違いない。

 

アラズヤだって、ハンカチマスクをして仕事をする。

ハンカチマスクで口を塞ぎながら、いつも通り喋りまくる。

我ながら鬱陶しい接客スタイルだ。

自分ばかり喋る。

しかも、説教臭いようなことばかり。

 

仕方がない。

何しろそんなことこそが、アラズヤからのメッセージには違いないからだ。

 

【コロナ対策実施中‼】

 

その程度の良識やメッセージ程度で獲得し得る信頼や需要が、この先どんな未来に、あたしたちスタイリスト諸君を誘ってくれるものなのか。

その馬鹿馬鹿しさを、あたしたちはこの鬱陶しい時世のさなか身をもって学ばされているはずではないのか。

 

 

図々しいことを言ってしまう。

あたしはずっと昔から、こんな世の中をずっと嫌い続けてきた自覚がある。

そういう世の中の馬鹿馬鹿しさを、意図的に排除し続けてきた矜持がある。

 

【コロナ対策実施中‼】

 

そんなことが大したメッセージになるような人たちを相手に、くだらない商売を続けてきた自覚はこれっぽっちもない。

そんなことが安心になる、価値になるような距離の話を、あたしはしてきたつもりなどこれっぽっちもない。

 

あたしはそんな戦いに、今もガシガシと挑んでいる自覚がある。

世の中の変わらなさ、鈍さ、気位の高さにイライラしている。

 

 

手を洗う、うがいをする、掃除や清浄に努める。

マスクをする。

 

何ひとつ、特別なことではない。

それがどうした。

人間は正確な理解で過ごして生きるだけだ。

あたしは、ただそれをやりたい。

 

【コロナ対策実施中‼】

 

意味が違うのではないのか。

この先にも待ち受けるくだらなさ、その一つ一つをあたしは当たり前の距離であくびを掻くように打ち負かしていきたい。

そんなことには所詮興味がないし、馬鹿馬鹿しくて関わりたくないからだ。

 

 

自分ばかり喋り続ける鬱陶しい商売に生きるあたしは、あたしに付き合ってくれる数少ない人たちに、あたしこそが当然の如く自認する価値観や常識をまったく当然の如く理解して欲しいと完全に願っている。

そうして付き合っていける人たちだけを選び取って、未来永劫快適にこの仕事を続けていきたいと思っている。

 

それが、当たり前だと思うからだ。

 

 

【コロナ対策実施中‼】

 

そんなメッセージなんかより、あたしは当たり前の如く先を行きたい。生きたい。

くだらない価値に立ち返るだけの騒動であったなら、残念だと思う。

けれど、それはそれで仕方がないことだ。

 

あたしはそうではない方向に、ちゃんと進めばいいだけだと思っている。

その為の不安なら、いくらでも付き合ってやる。

打ち負かしてやると、かなりぼんやりと構えている。

 

それがアラズヤというバランスなのだから、仕方がないのだ。